冷えや鎮痛むくみ対策に「大薬王樹」枇杷の活用〜枇杷染め、枇杷の葉灸〜 

冷えや鎮痛むくみ対策に「大薬王樹」枇杷の活用〜枇杷染め、枇杷の葉灸〜 

枇杷は、奈良時代から大切にされてきた養生アイテム

初夏に美味しい実をつける枇杷。

古い仏典にも「大薬王樹」と紹介されているそうです。

日本では、奈良時代に、光明皇后が布教し、

江戸時代には、寺の僧侶が枇杷の葉療法を行い民間に広まったと言われています。

そんなこんなで、お寺には枇杷の木が多いそうで
私の住んでいるお寺(蔭凉寺:もくじき鍼灸院)にも大きな枇杷の木があります。

度々、枇杷染めや枇杷の葉療法の講座を開いたことがあるのですが、しっかりまとめたことがなかったので、ひとつ記事にしました。

枇杷の成分

主な薬用成分は、種や葉に含まれる、アミグダリン。

生理痛、不妊症、冷え、子宮筋腫、神経痛、更年期、胃腸痛、皮膚炎、火傷、気管支炎、アレルギーなど…

鎮痛、むくみとり、炎症を抑える、などと言われています…

しかし、そのまま経口接種すると、胃腸で青酸になり危険なので注意!

青海は食べられないけれど、梅干しにすると食べられるようになるのと同じく、後述する加工方法などで、ごく少量での利用がおすすめです。

枇杷染め

枇杷は、11-2月に開花、3-4月に摘果、5-6月に美味しい実になります。

染めると、実の色と似たような、赤みがかった優しいオレンジ色に染まります。

以前、染め体験で体験していただいた方

かなこは実は、大学での専攻は染織専攻だったりします。

媒染剤(色を定着させる薬品)の種類によっては、色々な色になります。

染織には葉を利用します。
煮出してすぐより、少し置いておいた方が、赤みが増すようです。

鎮痛や冷え対策、むくみとりなどに言われていたりするので
靴下や腹巻きなんか良いのではと思います。

私も自分で染めた靴下を履いていたりしますよ。

枇杷の葉灸

枇杷の葉を使ってお灸をするやり方。

お灸(艾もぐさ)を直接皮膚の上で燃やすのは熱いので(きゅう師に任せましょう)、分厚い枇杷の葉の上で、あったかく感じる程度に燃やすのが、セルフケアとしてはおすすめ。

中でも「棒灸」という、もぐさを棒状に固めたものが扱いやすいです。
ゆっくり穏やかに燃えるので、調整しやすく、棒状なので持ちやすい。
温めたい部分に、枇杷の葉を当てて、その上から棒灸を当てます。
燃え尽きて穴が開かないように注意。

以前行った体験では、棒灸をより安全に扱える、ホルダーを作ったりもしました。

枇杷風呂、枇杷茶、チンキ

炎症を抑えるということで

あせもや湿疹なら、枇杷の葉風呂(葉を袋などに入れて湯船へ)

喉の痛みなら、枇杷の葉茶(紅茶のように急須などで抽出※飲みすぎ注意)

塗り薬として、チンキ(ホワイトリカーや焼酎などアルコールにつけて抽出)

などの使い方もあります

↓以前行った講座のようす

加工方法をお伝えして持ち帰っていただきました

木材として

枝は乾燥すると強くて粘りがあります
長寿杖と呼ばれて重宝され、剣道の竹刀の高級木材ともなっているようです

実は、お寺の枇杷の木の枝が、雪で折れてしまって…
木工家さんに作ってもらおうかな?

びわ好き集まれ!?

というわけで手入れしないと雪でやられてしまうのもあり

また枇杷の葉染めや養生講座を開催したいなあ〜と思ったりしています

やってみたい!という方はお問い合わせいただけたら嬉しいです

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